5Gという幻想 2019 11 3
書名 週刊エコノミスト 2019 11/5
5Gのウソ・ホント
出版社 毎日新聞出版
私は、モバイルWi-Fiルーターを持っています。
特徴は、ポケットに入るようなサイズで、
スマートフォンに比べて、高速で、
上限がありますが、複数の機器に接続ができます。
たとえば、ノートパソコンやタブレットに接続が可能です。
こうしてみると、よいことばかりのように思えますが、
やはり、欠点があります。
実は、モバイルWi-Fiルーターの電波は、
スマートフォンが使っている周波数よりも高い周波数を使っていますので、
いろいろな問題が発生するのです。
一般的に「プラチナバンド」と言われるのは、
700MHzから900MHzでしょうか。
この周波数帯は、携帯電話に適していると言われます。
しかし、私が使っているモバイルWi-Fiルーターは、
2.5GHzという高い周波数を使っています。
こうした高い周波数を使うと、
「つながれば非常に速いが、つながらないことがある」ということです。
たとえば、建物の奥に入ってしまうと、つながりません。
また、山間部でも、つながりません。
そもそも、電波というものは、
周波数が高くなればなるほど、直進性が強くなります。
もちろん、周波数を高くすれば、
メリットとして、多くの情報量を電波に乗せることができますが、
直進性が強くなり、回析性が弱くなります。
一方、周波数が低い場合は、回析性が強く、
障害物があっても、電波が回り込んで届くのです。
週刊エコノミストの記事によると、
5Gは、日本では、2種類の帯域が割り当てられている。
ひとつは、「サブ6」と言われる6GHz以下の帯域で、
具体的には3.7GHzもしくは4.5GHz帯。
もうひとつは、「ミリ波」と言われる28GHz帯だ。
大まかに言って、サブ6で実現できるのは高速大容量のみで、
低遅延と同時多接続は、ミリ波でなければ実現できない。
ミリ波は、周波数が高いため、電波の到達距離が短く、
約100メートルおきに基地局を設置する必要がある。
(引用、以上)
電波の特性を考えれば、
5Gとは、技術力の誇示には有効だが、実用性はないということです。
つまり、5Gは、経済性を無視できる独裁国家や共産主義国に適していると言えるでしょう。
もちろん、5Gは、大規模工場などの限られた地区で使用するならば、
有望な技術であると言えるでしょう。